島津家の関ヶ原
++++++
ニコニコ動画にアニメドリフターズ全12話無料公開されてて見返してみたらやっぱヒラコーの作品って面白いなぁって感動したんで少しでも作品を楽しんでもらうために関ケ原の戦いにおける島津家の動向をかるーい感じで書いていきたいなぁと思います。アニメでは関ケ原の戦いの中途半端なところから始まるので
⊕ アニメドリフターズは5月10日まで無料公開されています、見ておられない方は是非ともご視聴を。
是非とも漫画の方も面白いので余裕のあるかたはご購入をお勧めします!(全然新刊出ませんが)
関ヶ原の戦いは上杉景勝(直江兼続)とのレスバに負けて逆上した徳川家康が
徳川家康「よし、お前ら上杉さん倒しに行くぞぉぉぉぉぉ!」
大名「うぉぉぉぉぉ」
石田三成「お前何勝手に上杉さん倒そうとしてんの? 俺たち豊臣家一同勝手なことする徳川家を倒しに行くぞぉぉぉ」
大名「……」
(三成には地位も人徳もないため総大将には成れず)
毛利輝元「家康倒しに行くぞぉぉぉぉ」
大名「うぉぉぉぉ」
家康「やったぜ、これでやっと邪魔な敵をまとめて倒せる」
みたいな感じで家康の挑発にまんまと乗った三成が挙兵を行い関ケ原の戦いは始まりました。
徳川家vs豊臣家の戦いのイメージが良く連想されますが、関ケ原の戦いはまだ豊臣家のNO.2を決める戦いです。
元々は上杉家を倒すための戦いなので
家康「これから上杉じゃなくて石田と戦うけど西軍に付きたい奴は行っていいよ」
福島正則「石田嫌いだから家康さんについていきます」←母が秀吉の母と姉妹
加藤清正「石田嫌いだから九州の石田に味方した奴潰しときます、ちっすちっす」←秀吉の母の親戚
山内一豊「家康さんに城明け渡します」←豊臣恩顧の家臣
みたいな感じでその場にいるほどんどが家康の味方をすることを誓いました。
豊臣家の親族にも徳川家に豊臣家が乗っ取られるという危機感は無く豊臣秀頼(秀吉の子)の補佐を誰がするかの対立が激化した結果だと捉えられていました。
ちなみに西軍の総大将は石田三成ではなく五大老の一人である毛利輝元という人です。
とまぁ関ヶ原本戦に参加した東軍は家康本軍と元々上杉家を倒すために集まったメンバーが空気を読んで家康に付き従いついてきたものが殆どです。
ただ勿論中には上杉征伐に加わろうとしたものの西軍に味方した人物もおり、三成との美談で有名な大谷吉継や真田幸村で有名な真田家などは東軍に寄りでいながらも最後は西軍に付きました。
島津家も元々は上杉家を打倒するために京都に来たものの家康の京都不在を狙い石田三成が挙兵しており西軍東軍どちらかにつくことを迫られます。
尚前年に島津家の重臣が謀反を起こし島津家はお家騒動が起こっており、情勢が不安定な島津勢は1000人の軍勢しか連れてくることが出来ずにいる状態であった。結果的にこの兵力温存が西軍に味方した島津家が取り潰されないで済む要因になる。
島津家は当初は東軍に付くことを考えており、三成挙兵により京都周辺で孤立している(家康本軍は上杉征伐の為東国)徳川家康の重臣である鳥居本忠が守る伏見城に救援に参じたのだが、鳥居本忠に入城を拒否されたために、西軍に味方し伏見城を落とします。←
しかし西軍側の石田三成はたかだか1000人の軍勢である島津家を軽視しており、関ケ原本戦の前の戦で島津家を見捨てたり、関ケ原の戦い直前の作戦会議で島津方の提案した夜襲を却下したりと島津勢に対する杜撰な態度が目立ったと言われています。
※オレンジ丸が何らかの形で東軍に内応していた軍or寝返った軍 水色丸が関ヶ原本戦で西軍として戦っていた軍。
と、こんな感じで西軍はごく一部しか関ヶ原本戦で戦っておらず、殆どが傍観。
島津家も関ヶ原本戦に参陣こそしたものの石田三成の命令を無視。(此奴ら何のために関ケ原きたの……)
島津勢は守りに徹して動かず、三成からの救援要請の使者が下馬しなかったために豊久が激怒して追い返したという話も残っており、味方との連帯を全く取らなかった。←
ちなみに総大将である毛利家は徳川家の後ろに陣取っているにも関わらず徳川家と内応してたため全く動きません()
結局関ヶ原の戦いは西軍である小早川秀秋が東軍に寝返ったために西軍は総崩れとなり敗走。
負けが確定した西軍を見て
島津義弘「うわぁ、関ケ原の合戦のレベル低すぎ……。薩摩武士5000人連れてきてたらこの戦勝ってたわ」
的なことを何度もつぶやいたらしい……。
ただ島津方には敗走の情報が伝えられず島津勢が西軍の敗北を知るころには敗走する西軍を追撃する東軍によって退路を断たれた島津勢は孤立、そしてこの時点で島津勢は300人まで減っていたと言われています。
絶体絶命の窮地に陥れられたその結果島津家は……。
『なぁに後ろに逃げることができないなら敵中を突破してしてそのまま撤退すればええじゃないか』
という感じで勝ちムードにあふれていた東軍方に突如突撃を開始。←
関ヶ原の西軍の敗戦を受けて切腹しようとしていた義弘を豊久が止めたという話もあったり、なかったり。
(ドリフターズはここら辺から始まります)
300人の兵士が捨て奸と呼ばれる「ここは俺に任せて殿は先に行ってください」的な足止めを行い、なぜか逃げてく側のはずなのに敵将を負傷させたりした。
勝ち確だった東軍の士気が低かったというのもあるが……。
捨て奸とは銃撃の後に刀や槍に持ち替えて敵に突撃して死ぬまで戦うという時間稼ぎ戦法。
アニメでちょろっと出てきたこの人とか
豊久にやられたこの人とか実は超有能な人物だったりするんですよ。
決して敵が弱かったわけではなく戦国最強だったり、徳川四天王筆頭だったり、徳川家4男だったりと相当なボスラッシュであったりもする。
ちなみに井伊直政は島津の追撃戦での島津勢の銃撃により負傷してその傷が原因で後日亡くなります。←
それとドリフターズには出てきませんでしたが家康の4男、関ケ原の先駆けを務めた松平忠吉という人物も島津の追撃戦中に傷を負いその傷が原因で亡くなります。
戦国最強として有名な本多忠勝も島津の追撃戦で落馬します(この時は相当高齢だというのもあるが)
もちろん捨て身の戦法を取った島津勢でもタダでは済まず、義弘が薩摩に到着するころには味方が80人しかいなかつたとか……。
この撤退戦で家老である長寿院盛淳や一族である島津豊久は討ち死にしました。
※豊久は一説によると9㎞先の寺まで落ち延び息絶えたとか? 槍に刺されて何度も宙に上げられ死んだとか? かなり早い段階で討ち死にしていたとか? 落ち延びたが落ち延びた先の村で落ち武者狩りにあったとか?
(ドリフターズの原作の内容は伝承とかコミでほぼあってたりする)
豊久は明確に討ち取られたという記録がないために生死不明による死亡扱いなためにドリフターズでは漂流者として選ばれた。
義弘が薩摩に帰還したすると島津家は徳川家の外交に奔走し、島津家は徳川本領から鹿児島は遠かったり、本軍を温存していたりと様々な偶然が重なり異例の本領安堵となった。
本領を安堵された島津家は明治維新の原動力の一つとなり、徳川幕府を終焉に追い込む原因の一つとなる。
島津家の子孫が幕末にやらかすのはまた別の話である。
今回の内容が動画にて表されております
とても分かりやすいので是非見てみてください。
オマケ
軽い人物紹介
アニメの登場シーンだけ見たらあまり優秀なイメージを持てないかもしれないが超規格外の人物。敵が強ければ強いほど自分も強くなる、超人 範馬勇次郎 孫悟空 鬼
当主である兄上がプロの引き籠りなため義弘が毎度毎度戦場で戦っていた。
3千の兵を300で破り、2万5戦の兵を3000ちょっとで破り、九州を統一しかけ、4万の兵を2万の兵で破り2万の兵を7千で破り、亀甲船で無双してた(教科書のあれ)李舜臣を戦死させたり、300人で8000人の敵に向かって突撃してダイナミック帰宅を果たした。
朝鮮役ではあまりの活躍ぶりから鬼石曼子(グイシーマンズ)として明・朝鮮軍に恐れられた。
それでもって茶の湯や医学に秀た文化人。
猫派。(猫の瞳孔で時間が分かる)
某半島でやったことが酷過ぎて大河ドラマ化されない()
豊久パパ、島津四兄弟の末弟にして釣り師であり、大将首コレクター。
島津のお家芸である釣り野伏の使い手(囮部隊が敵を伏兵の待つ場所まで誘導した後に包囲殲滅する戦法)
5人で有名な竜造寺四天王の首を取ったり、くまモンで有名な竜造寺隆信(竜造寺家当主)の首を取ったり、主が好きな長宗我部元親の嫡男信親の首を取ったり、オマケで十河存保の首を取ったりした。※あの織田信長でさえ大将クラスは今川義元の首一つしかとってない。
豊臣家に降伏後秀吉の弟に会いに行ったら体調が急変して亡くなった。
強すぎる家久を恐れて豊臣家が毒殺を計ったという説もある。
仙石秀久を主人公にした漫画センゴクでこの人のチートっぷりが見られます
島津家家系図
徳川四天王筆頭。男を別の何かに目覚めさせるほどのイケメン(衆道的な) ひこにゃんの元になった男のパパ。
鎧が赤で統一されているのは武田家臣団の旧臣を吸収した結果であり井伊の
赤備えと呼ばれる精鋭部隊に発展した。
戦では好んで戦陣に立ち、秀吉と家康の戦いである小牧長久手の戦いでは森蘭丸の兄である森長可を討ち取るなどして軍功を挙げ井伊の赤鬼として恐れられた。
関ケ原の戦いでは「ちょっとそこらへん見てくるわ」と見てくるついでで敵に突撃して先鋒を務める予定だった福島正則を騙して先鋒を飾った。
関ケ原の戦い終盤に島津との戦いで銃撃され、その傷が癒えることなく死去した。
母が秀吉の母の姉妹であり、下級武士上がりの秀吉には代々の家臣というものが存在せず血縁が重視されたため幼いころから秀吉に仕えていた。
賤ケ岳七本槍の一人であり、豊臣家の重要な戦のほぼすべてに参加している。
秀吉が亡くなった後には豊臣家のお友達と共に軍勢を率いて石田さんちに凸します。
関ケ原の戦いでは東軍に味方し、先陣を切る権利の確約を貰うも、井伊、松平勢に騙されて先陣を切ることはできなかった。
関ケ原の戦い後には広島県を領土として貰うも、台風によって城が破壊された場所を無断で修理したことにより武家諸法度違反で改易にあった。(正則は2か月前から城の修理の届け出を出していたが幕府は黙認していた)
その後も色々幕府に難癖付けられて正則の死と共にお家が取り潰しとなった。
終わり
此方の作品も5月10日まで無料公開されててお勧めです。
寝ても覚めても互いに殺し合う事しかしない連中
その末裔に 私たちの国(ロシア)は負けたじゃないの
日露戦争以後の話であり、幕末のフリー素材こと土方歳三さんも出てくる作品です。
歴史好きがにやっと出来るシーンがふんだんに盛り込まれてます。
ドリフターズの作者の前作です。
ナチスドイツがロンドン燃やしたり、クリーク、クリークしたりします。
諸君私は戦争が好きだでおなじみの少佐の有名な演説はこの作品で見れます
此方の本も読んでみることをお勧めします。
https://www.amazon.co.jp/HELLSING-1-ヤングキングコミックス-平野-耕太/dp/4785918705
此処までお読みいただき有難うございました。